最近運営者になったタクと申します。1月16日(土)に池袋りべるたんで開催された、「べてぶくろ」の人を囲んだ交流会について感想を書いてみます。
個人的なことを少し書かせていただくならば、私は10代のころいわゆる「ひきこもり」という状態でした。自分の場合、将来への不安、周りの人間関係への心配、孤立感がつもりにつもって、ある日突然、教室でほぼ言葉を発せなくなったのです。その後、通学していた高校は中退して、色々あって大学に入学して、元ひきこもりの人が集う横浜の交流サークルに参加して、そういう縁をたどって22歳にして「りべるたん」という存在を知りました。
さて、過去の経験もあり「べてぶくろ」の活動には大変な興味を持っていました。ですので、この交流会が開催されたことは非常にうれしかったです。「りべるたん」の一員としても、一人の人間としても。
講演会には「りべるたん」の一室を埋め尽くすくらいの方々が来られていました。約30名。講演を聞いて、みんなでカレーを食べて…凄い素敵なイベントだったと思います。
その講演会のなかで、「当事者研究」のお話が出ました。「べてぶくろ」の方が「当事者研究」についてお話しされているのを聞いて、私はこれは「分かち合い」なのかなあとぼんやりと思いました。
「当事者研究」の理念に「自分の苦労を皆の苦労に、みんなの苦労を自分の苦労に」というキーワードがあるそうです。
私は自分だけが幸せであればそれでいい」とか「あいつが不幸でも俺は関係ない」っていう関係性ってなんだか寒々しいなあと思うんです。
今の世の中を見ると、個人が分断され、孤立しているからこそ発生している辛いことが多いなと感じます。自殺、孤独死、ひきこもり、イジメ、貧困…etc。
そんな世の中に生きる中で、自分の苦労を「自分だけの問題だ!」と閉鎖的になるのではなく「みんなで分かち合い、みんなで助け合う」ことを目指す「べてぶくろ」の試みは「いいな」って凄く思います。その輪が今後も少しずつでも広がって言ったらいいなあとも感じます。
これこそ、人と人が共に生きる「共同体」と言うものだと思います。それを実践していこうと言う「べてぶくろ」の姿勢には、大いに学ぶことがあると思います。「べてぶくろ」の試みは北海道の浦河の「社会福祉法人浦河べてるの家」から始まったと聞きました。浦河では当事者が共に働き、共に住み、時に大きな事業を始めていると聞きました。
池袋にも「べてるの家」の大事にしているものを受け継ぐ「べてぶくろ」という共同体があって、「りべるたん」ともご縁を持つようになった意義は大きなことだと思います。
少しでもこの社会を明るくして、みんなで生きていく…。そのきっかけの一つをこの交流会で見つけてくれた方はきっといると思います。私もまた、そういうものを見つけられたと思いますし…。
そしてその「輪」が今回の交流会を通して少しでも広がったならば、これはとても幸いなことだと思います。
べてぶくろのみなさん、そして16日の交流会に参加して下さった全てのみなさん、本当にありがとうございました。
そしてまた会いましょう!