皆さん、こんにちは。友達がおらず、結婚式にあまり呼ばれない増井真琴です。

同志はいるよ!

同志はいるよ!

この度私は、東洋大学白山祭で開催される「シェアハウス大会議」に、司会の立場で参加することになりました。渡邉美樹さんとともに司会を担うのは、昨年の「脱就活シンポジウム」以来、2回目です。本ブログリレーでは、私が運営に参加しているりべるたんの設立経緯とその魅力、シンポ当日の抱負について、簡単に綴らせていただきます。

(1)りべるたん設立の経緯
共同運営実験スペースりべるたんは2012年7月に発足しました。創立の発起人は、当時法政大学の学生だった菅谷圭祐君と早稲田大学の新卒OBだった森田悠介君、そして私の3人です。この時期、菅谷君と森田君は「ゆとり全共闘」、私は「法政大学文化連盟」という団体に所属し、大学をフィールドにして、主に学生運動をしていたのですが、その過程で私たちは、大きく2つの問題意識を持つようになります。

1つは、現在の大学は様々な思想・信仰を持った他者と出会い、交流する「場所」が著しく欠如しているということです。これは1990年代以来、新自由主義の下、学部の再編成や規制管理が進み、安価な学費で通える2部課程や、対大学・公安当局の「アジール」として機能していた学生会館や学生自治寮が廃止・解体されてしまったことによります。
2つは、その結果、大学において、学生運動や社会運動が起きる(起こす)基盤そのものが払底しているということです。いくら1人で勉強をしたところで、徹夜で議論したり、打合せをする物理的空間がなければ、新しい運動は生まれません。

小綺麗で管理の行き届いた、でも退屈なキャンパス

小綺麗で管理の行き届いた、でも退屈なキャンパス

このような問題意識の下、私たちは大学外に物件を借りる計画を立てました。「場所」を設けることで「人」が集まり、新自由主義に対抗する何がしかの「運動」が胎動すると考えたからです。ただ別に、運動に発展しなくてもよかった。特定の関心分野ごとに人間関係がタコ壺化している現代社会において、異質な人と人とを繋げる「ハブ」のような場所があったら、それだけで面白いのではないかと思ったのです。極左とムスリムと社畜が一緒に鍋を囲って議論しているような、そんな場所。

結局物件は、実務家の菅谷君が、神楽坂のおんぼろビルの1室をパッパと借りて来てくれました。私たちの計画が「学生の妄想」で終わらなかったのは、一重に彼の行動力によります。今りべるたんは、東池袋へ場所を移し、1軒家1.5個分のスペースと畑を活用しながら、活動を継続中です。

(2)りべるたんの魅力
以上述べた通り、りべるたん発足にあたっては、「異質な他者同士を媒介し、できれば運動に発展させたい」という私たち学生活動家の思いがありました。この思いは、りべるたん綱領に記された3大理念の1つである「異文化交流」に引き継がれています。そして若干自画自賛めきますが、りべるたんの最大の魅力は、この「異文化交流」が可能な点にこそあるのではないかと考えます。

りべるたんの運営に携わって早2年になりますが、私自身、これまで会う機会のなかったタイプの人に数多く出会ってきました。包丁で襲撃を繰り返す包丁おじさん、その友人の短パンおじさん、国士舘出身の愛国青年、イスラム国に国立大生を仲介する元大学教授などです。また、最終学歴が「小卒」で前科10何犯のヤクザの方とも出会いました。こういった方々とは、思考回路や言語コードの点で異なることが多く、自分が無意識の内に前提としていた「左翼的」「大学生的」な価値観が通用しないことはしばしばでした。時に、命の危険を感じることもありましたが、彼・彼女らとの出会いは刺激的であり、私の人生を豊かにしてくれたと思います。

(3)シンポ当日の抱負
そんなこんなで、シンポ当日は、渡邊美樹さんとともに司会を務めさせていただきます。田原総一郎のような、パネラーの懐に切り込む司会を目指します(笑)私が当日、パネラーの皆さまに聞いてみたいのは、次のようなことです。

まず、運営上の喜びと困難。シェアハウス運営に携わる中で、どのような嬉しいこと、あるいは辛いことがあるか。第一線に立っている人でしかわからない喜怒哀楽をお聞きします。
次に、性愛を巡る問題。シェアハウス内での恋愛は運営に差し障りないか、ぶっちゃけセックスはどこでしているのか、といったことです。例えば、「家賃を安くしようと思ってシェアハウスに住んだはいいけど、ホテル通いが続き、結局割高になってしまった」という例もあり得るのではないでしょうか。
あとは、将来の展望。20代の内のシェアハウス生活は楽しいかもしれないけど、30代40代になっても同じ生活を続けられるのか。あるいは、結婚したり、子どもが出来てしまったら……。「将来どうするつもりなの?」という本音トークを運営者の皆さまから聞き出します。

というわけで、11月2日は東洋大学白山祭へ! シェアハウス問題について議論し、皆で見識を深めましょう。多くの皆さまのご来場をお待ちしております。

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シェアハウス大会議~シェアハウスの現在と未来~
日にち:11月2日(日)
時間:16時半会場、17時開始
場所:東洋大学白山キャンパス5103教室
入場料:500円
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